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  第8回蕩墨會書展特別展
篆刻家
松浦羊言とその周邉(まつうらようげんとそのしゅうへん)
    そもそも松浦羊言の名を知ったのは、篆刻の師笠井雋堂先生ご教導によるものである。師自身もそうであるが、山梨には、高芙蓉をはじめとし、幾多の卓越した印人が輩出している。
その一人、松浦羊言に着目したのは1999年12月、封山印會山梨(代表笠井雋堂)で主催した、『山梨の書人・印人展』の時である。作品を羊言の長兄吾甫氏の孫にあたられる、土橋博江(号・雨邨)女史邸にて拝見させて戴いた。見るや否や感奮し、今回の『松浦羊言とその周邊展』の開催を決意企画、併せて冊子も刊行する運びとなった。調査は、生家の土橋家をはじめ、羊言の縁故や蘭臺方面から進めたが、何分資料不足のため、遅々として進まない状態であった。それゆえ、未見の作品に出会えた時の喜びは格別である。明治三十七年信州和村(東部町)、羊言がどんな由縁でこの地にいたのか定かではないが、滞在していた田中家からも作品を拝借できた。
牛歩な調査は徒らに時が過ぎるばかり、無駄にはならないが金にもならない。しかし身には付いた。斯道の尊さも痛感した。何より土橋家の皆様方に感謝され、正にこの上ない喜びを感じている。
   
    篆刻家 松浦羊言とその周邉
               初世中村蘭臺 ・ 足達疇邨 ・ 土橋釜川 ・ 2世中村蘭臺

2002年11月21日〜24日
山梨県民会館 

       
 
 
 
 

『篆刻家 松浦羊言とその周邉』 図録ダウンロード (522KB)PDF
(全38ページから一部抜粋)

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